私たちの幼稚園は、縦割り保育でクラス編成をしています。異年齢の子ども達がいつも同じクラスで生活します。また、保育形態を、タテとヨコのクラス編成にして、よりゆたかな内容にします。ご承知のように、核家族が増え、家庭において兄弟姉妹や近所の子どもと一緒に遊ぶ経験が乏しく、地域の事情も変わった今、同年齢別の保育だけでよいのか、新園舎建築の時から考えてきました。
縦割り保育とは、アメリカでは、Vertical Grouping(垂直のグループ)とか、Family Groupingと呼ばれているように、家族的なグループ編成と考えています。ですから、はじめて家族以外の他の人と接する新入園時に、家庭の延長と同じ、保育者も子どもたちもみんなが家族の一員という気持ちを持つようになるということです。今までのように年齢別に区切って子どもたちを受け入れるのではなく、年齢の違う子ども同士の間に兄弟姉妹のような人間関係ができるように、また、家庭から幼稚園にスムーズに適応できることになるでしょう。それと同時に、また、横割りのクラスの存在も重要です。子どもたちは自分の意識に合った、交わりと空間を必要とします。年長になると学習に対する感覚と意欲が生まれ、競争心が芽生えます。この意識も成長にとって大切です。